第35回 Think-inのご案内


日 時:2024425日(木) 19:0021:00
会 場:未来研究所臥龍会議室+Zoomによるオンライン参加

テーマ:「少子化と子ども罰―人口戦略に求められるもの」

ゲスト:前田正子 甲南大学マネジメント創造学部教授(元横浜市副市長)

 

34Think-inは、前田正子 甲南大学マネジメント創造学部教授をお招きし、少子化問題について議論したいと思います。

 

前田教授は松下政経塾の第3期生、現在は甲南大学マネジメント創造学部教授をお勤めですが、横浜市副市長として行政経験もあり、社会保障と税の一体改革集中検討会議委員、兵庫県こども子育て会議委員、関西広域連合女性活躍フォーラム座長、少子化社会対策大綱の推進に関する検討会委員、社会保障審議会委員・社会保障審議会児童部会部会長など、家族政策、少子化政策分野で政府や自治体の会議にも多く参画されておられます。

また、ご自身働く母親として子育てと職業生活の両立でご苦労された経験もお持ちです。

 

今回いただいたテーマにある「子ども罰」はあまり聞きなれない、そして刺激の強い言葉ですが、実はもう一つ「母の壁」という言葉もあります。

 

「日本の母親には、保育制度、家庭事情、職場環境という三つの壁がある。」

「日本に限らず、どの国でも母親になることはその女性の収入を減らしてしまうことを「子ども罰(チャイルド・ペナルティ)」と呼ぶ。妊娠・出産をきっかけに仕事を辞めたり、育児のために働く時間を減らしたりするからだ。

 そして、収入の減少は、主に子育ての負担を母親にもたらされることから、母親になることの罰(母の罰、マザーフッド・ペナルティ)とほぼ同じとみなされる。」(前田教授著「母の壁」より)

 

 昨年岸田政権は「こども未来戦略」を策定し、少子化対策を政権の大きな柱に掲げて取り組んでいます。今年の年明けには財界人を中心とした「人口戦略会議」が提言をまとめました。

 果たしてこういった政策や提言は本当に的を射ているのでしょうか。

 諸外国には「少子化政策」という言葉はありません。あるのは「家族政策」「家族支援政策」です。この話を「おんなこども」の話、「社会保障(だけ)」の話と考えている限り、問題解決の処方箋は見えてきません。

 虚心坦懐に、我がこととして考えてみましょう。多くの方の参加を期待します。 

 

 ☆今回ご出講をお願いするにあたり、前田教授から参考文献として教授の最近著のご紹介をいただきました。

    先ほど引用した「母の壁」(岩波書店)です。ご関心のある方はご購読ください。


 ☆第35Think-inは、いつもの通り二部構成で進行します。

     第一部:ゲストによるプレゼン・問題提起(約60分)

     第二部:討議 ゲストと代表理事による討議+参加者(会場・オンライン)との意見交換・質疑応答

               (約 50分)

    

  ☆会員の方には参加のご案内と当日の参加要領をメイルでお送りしました。

  皆様ぜひご参加ください。